【北海道ツーリングに行こう!】気候データを見て装備を考える。

ツーリング

北海道は寒暖の差が激しく、夏は暑くて、涼しくて、寒い!

道外から北海道にツーリングに来る際、気候は気になりますよね。
「北国だから涼しいだろう」というイメージだけでは準備不足になる可能性大です。
北海道の気温についてデータをまとめてみましたので、ツーリングのウェアリングについて考えていきましょう。
4年間の私の実体験も踏まえながらご紹介していきます。

北海道各地の平均気温データ

平均気温(℃) 東京 札幌 函館 帯広 ウトロ 稚内 釧路
4月 14.7 7.7 7.7 6.58 4.26 4.94 4.52
5月 19.9 14.42 13.48 13.56 11.48 10.64 9.94
6月 22.36 16.92 16.56 15.28 13.48 12.88 12.64
7月 25.88 21.58 20.92 19.5 17.96 17.68 16.98
8月 27.82 22.52 22.26 20.64 18.78 19.3 18.94
9月 23.88 19.08 19.22 17.18 16.06 17.5 16.84
10月 18.3 12.26 12.7 10.4 10.16 11.34 11.2
(気象庁HP掲載の2016〜2020年の月別データの平均値で算出しています。)

上の表は気象庁のHPに掲載されている2016〜2020年(5年間)の道内各地の「月別平均気温の平均値」です。参考までに一番左には東京の平均気温を記載しています。

この表を見ると、「夏も涼しくていいなぁ」と思いますよね。

しかし、油断してはいけません!
これはあくまで「平均」気温です。

最高気温と最低気温に注目!

ちらのデータをご覧ください。表が横長になってしまったのでPDFの表を作りました。(別ページで開きます)

上段には「平均気温」に加え「平均降水量」のデータがあり、中段にはそれぞれをグラフで表したものがあります。(上の表と同じです)
注目していただきたいのは下段にある「最高気温」と「最低気温」の過去5年間の平均値です。
また、「日最高気温の最低」(その月の最高気温の中で最も気温が低い最高気温)があります。

最高気温は30℃を超えています。
北海道は夏でも冷房要らずと言うのが常識で、賃貸マンションには冷房設備がない物件が多いです。私のマンションも冷房設備(クーラー)がありません。(暖房は完備されています)
道民の同僚も「どうせ暑いのは1週間程度だから」と言うことで持ち家でもクーラーをいまだにつけていない人もいるぐらいです。
でも、その1週間は本当に地獄で、みんな暑くて眠れず寝不足で出社してきています。
それが近年はこの猛暑日が1週間で終わらず2週間ぐらい続く時があります。(それでも2週間ですが)
大抵は昼間が暑くても夜10時ぐらいになると窓を開けていれば涼しい風が入ってきて、寝る頃には涼しくなります。
週末はキャンプツーリングに出かけて涼しい場所を目指せば問題ないのですが、平日の仕事がある時は本当に耐えられない日があるので、年に1〜2日はビジネスホテルに逃げ込んでいます。
(冷感シーツや氷枕を頭や足に当てても全然眠れないんです。当然、窓は全開で扇風機も風量MAXで回転しています。)

とはいえ北海道の暑さはカラっとしているので日陰に入ったり風が吹くと爽やかです。
関東のようにムッと湿気がまとわりつくような暑さではありません。
「暑い、暑い」と行っていますが、もしかしたら道外から来たライダーからしたら「何を贅沢言ってるんだ」と言われてしまいそうです。

7月ぐらいの爽やかな気候なら、外を歩いているだけで思わず顔がほころんでしまうぐらい爽やかで気持ちいいですよ。

ツーリングをするライダーの皆さんならキャンプ場で過ごせば夜は涼しいし、宿泊施設はクーラーがあるので寝苦しい思いはしないで済むと思いますが(民宿などの小規模施設はまだクーラーがない施設もあるので要注意です)、移動中の体温調整が難しいです。

メッシュジャケットはおすすめできません。

3シーズンジャケットとメッシュジャケット両方持っていけるならいいと思いますが、何かと荷物が多くなるキャンプツーリングでは難しいですよね。

「日最高気温の最低」のデータでもお分かりだと思いますが、夏でも急に気温が低くなる日があります。また、走る場所によっても寒暖差が激しく、例えば札幌近郊は30℃超えていても帯広に向かうとトマムあたりで気温が一気に下がり、帯広ではまた30℃超え、ということはしょっちゅうです。

そのため、メッシュジャケットはあまりおすすめできず、ベンチレーションが豊富にある3シーズンジャケットがいいと思います。まれに35℃を超える時がありますが、その時は…耐えてください。風を切って走れば爽やかだし、灼熱の時間帯はそれほど長く続きません。

グローブは3シーズン用とメッシュグローブを用意するといいと思います。さすがに30℃超える日はメッシュグローブじゃないと手汗でビシャビシャになります。

夜は「涼しい」〜「寒い」

北海道の夏はお盆までと言われています。
お盆を過ぎると気温は一気に下がります。地域によっては8月中にストーブを出す必要があるくらい冷えてきます。

7〜8月は本当に暑い期間が月の半分ぐらいで、残り半分は涼しくなるため月間の平均気温は低めになる、ということですね。

キャンプでは場所によって夜は焚火が恋しくなるぐらい寒いです。
ダウンジャケットが小さく収納できて持ち運びにも便利なので持っていると重宝します。
気温が1桁になる時もあるのでフード付きが安心です。
寝袋も3シーズンがおすすめですが、防寒着を重ね着して寝るなら夏用でも大丈夫かもしれません。(私は寒がりなので夏は3シーズン、春と秋は冬用のダウンシュラフを持っていきます)

とある年の8月11日、朱鞠内湖キャンプ場。ダウンジャケットを着て焚火をしていますが、この日の札幌の気温は夜でも25℃を超えていまいました。

特に、道北、道東エリアに行くライダーは防寒対策を。

道北、道東の海沿いを走るライダーは風が強いので防寒対策をしたほうがいいです。
オホーツク海沿いは気温が高い日もありますが、基本は常に強い風が吹いています。
また、釧路は道内でも気温が低いエリアとして有名なので日によってはかなり寒くなるかもしれません。襟裳岬は気温の低さに加えてバイクを真っ直ぐ進めるのが難しいぐらい風が強く吹く時があるので注意しましょう。

とある年の6月12日。クッチャロ湖キャンプ場にて。東京では冬に来ているジャケットです。この日の夜は焚火をしていても震える寒さでした。

雨対策も万全に。

長いツーリング中1度や2度は雨に降られる時があると思います。
北海道では時として大雨が降ります。

トラックとすれ違ったら頭のはるか上から、もう水しぶきと言えるレベルじゃない、バケツをひっくり返したような大量の水を浴びることになります。
瞬間的に視界が遮られるのでパニックにならないように注意をしてください。

自分のバイクの水しぶきで膝下もかなり濡れますので、ショートカットブーツやスニーカータイプのライディングシューズを履いている方は裾からの水の侵入を防ぐ手立てを考える必要があります。

道路状況もチェックしてください。

台風が通過した時は道路がすぐに土砂崩れや路肩の崩落で通行止めになることがあります。
道路状況を必ずチェックしてください。特に峠越えを控えている時には要チェックです。
北海道は夏と冬の寒暖差で舗装が割れないようにアスファルトが柔らかくなっています。そのため、土砂災害が多いと考えられます。

また、道路が柔らかいことでアスファルトでもワダチができています。
普通に走っていてもワダチには気をつけないといけないのですが、雨の日はここに水が溜まって対向車の水しぶきをかなり浴びます。

*余談ですが、片足がギリギリ地面につくバイクに乗っているライダーは、停車する時にワダチに気をつけないと足がつかなくて転倒するリスクがあります。
私は両足がべったり地面につきますが、それでも背の高いアドベンチャーバイクに乗っているので油断するとバランスを崩します。
大型バイクの場合は少しでもバランスを崩したら支えることができないですよね。

まとめ

1日の中で四季を感じるような気温の変化に対応できる装備をしましょう。

暑い時…速乾性素材のTシャツ+3シーズンジャケット
涼しい時…上記+トレーナーなど
寒い時…上記+ダウンジャケットなど
私は電熱ジャケットを持っていくことが多いです。
どうしても寒い時はレインウェアを着ましょう。

真夏でも革ジャンのライダーもいらっしゃいますが、実際のところ暑くないのでしょうか?
私は革ジャンを着るようなネイキッドやアメリカンに乗ったことがないので革ジャン経験もないのですが、見た目はやっぱりカッコいいですよね。憧れます。

ライダーは周りから「カッコいい!」と思われるのも大事なので(私自身はあまりカッコよく思われるような格好をしていないのですが)、自分の美学を貫くために多少の我慢ができる方はカッコよく走ってください。

北海道はバイクの種類も持ち物もウェアも十人十色のライダーばかりなので、あまり周りは気にせずに自分のスタイルで旅をしましょう!
大型バイクで颯爽と走るライダーも、スーパーカブでトコトコのんびり走るライダーも、それぞれみんな楽しそうですよ!

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