【北海道・道の駅スタンプラリー完全制覇への道】《第1回》道の駅について知ろう!

ツーリング

2022年5月現在、北海道には127もの道の駅が存在します。
道の駅でスタンプ帳にスタンプを押している人を見て、「道の駅を完全制覇してみたい」と思っている人は多いのではないでしょうか。
全駅制覇を目指していなくても、とりあえずスタンプ帳を買って立ち寄った時にスタンプを押している人もいると思います。

私は東京から札幌に転勤になった初年度(2017年)に当時の北海道にある道の駅117箇所をバイクで全て周りました。
北海道でバイクに乗れる期間は大体4月〜11月上旬なので、1年間のうちにバイクで道の駅を完全制覇するには約半年間しかないのでなかなか忙しいですが、北海道のことを理解するのにとてもいい経験になりました。

私のように他の土地から北海道にやってきた人に「道の駅完全制覇」は是非おすすめしたいツーリング&ドライブプランです。他にも、ずっと北海道でツーリングをしていて「メジャーな場所はだいたい行ったから、そろそろどこに行こうか悩む時が多い」という人も完全制覇を計画してみるのはいかがでしょうか。

今回は、まず「道の駅」とはそもそもどんな施設なのか、道の駅はどんな役割を果たしているのか、など道の駅に関する理解を深めていきます。

「道の駅」の目的と機能

国土交通省のホームページでは、道の駅について次のように書かれています。

目的

・道路利用者への安全で快適な道路交通環境の提供
・地域の振興や安全の確保に寄与

【基本コンセプト】

・休憩機能…24時間、無料で利用できる駐車場、トイレ
・情報発信機能…道路情報、地域の観光情報、緊急医療情報などを提供
・地域連携機能…文化教養施設、観光リクリエーション施設などの地域振興施設や防災施設(感染症対策を含む)

道の駅を思い出してみると確かにこのコンセプトに沿って施設が作られていますね。
観光を目的とした施設はだいたい同じようなコンセプトを持っていると思いますが、「24時間無料で利用できる駐車場とトイレ」が道の駅の大きなポイントではないでしょうか。
観光目的のライダー、ドライバーはもちろん仕事で移動している人や長距離ドライバーの憩いの場にもなっています。

道の駅の施設配置

道の駅の配置イメージについても詳細に記されています。

特にトイレは24時間利用できるように別棟で建てられていたり、他の施設が営業していなくても利用できるように入り口を別に設けるなど工夫がされています。

「道の駅」の設置者、登録方法

「道の駅」は、市町村又はそれに代わり得る公的な団体が設置登録は、市町村長からの登録申請により、国土交通省で登録整備の方法は、道路管理者と市町村長等で整備する「一体型」と市町村で全て整備を行う「単独型」の2種類

運営は市町村や民間企業、第3セクターなどがあります。

「道路管理者」というのは国道なら指定区間内なら国土交通大臣、指定区間外なら原則、都道府県知事、都道府県道なら原則、都道府県知事、市町村道なら市町村といった具合です。

「道の駅」登録要件

基本コンセプトの3要件を満たしているのに加え「清潔なトイレ(原則、洋式)」「子育て応援施設(ベビーコーナー等)」「施設及び施設間を結ぶ主要経路のバリアフリー化」などの詳細な要件があります。

道の駅として登録するためには様々な要件を満たす必要があり、その後もきちんと維持管理が必要なんですね。だからこそ利用者は安心して利用できる、ということですね。

道の駅の数

2022年2月時点で、全国には1,194の道の駅があるそうです。

そのうち北海道は127箇所。
実に全国にある道の駅の約10.6%を占めています。

北海道の市町村数は179です。
そのうち道の駅がある市町村は114(63%)で、道の駅が二つある自治体は13、三つある自治体は1です。

道の駅を全て訪れれば北海道の市町村のうち6割以上に行けることになります。
それでもまだ66の市町村(37%)には行けないんですね。

北海道の市町村全制覇となると、道のりはなかなか険しいです。
ちなみに、札幌市や小樽市など観光客が訪れる人気の市町村でも道の駅がないところはあります。

北海道における道の駅の存在意義とは(個人的見解)

広大な土地を持つ北海道では、道の駅は大きな存在価値を示しています。

都市間の移動距離が長く商業施設も少ない環境において道の駅の「休憩機能」は大きな役割を果たしています。

かつて、大型バスによる団体ツアーが盛んだった頃は民間のドライブインも各地でありましたが、現在はそのような施設は減りつつあり、団体客を受け入れるための大型施設の存在感は薄れてきています。
従来の経営スタイルでは「とにかくたくさん収容できるレストラン」「ありきたりの食事内容で美味しくない」「個性のないお土産や一度入店したら何か買わないと行けないのではないか、というう雰囲気(入店しづらい)」といった状況で、これに対して個人利用者も魅力を感じなくなってきています。(全ての施設が、ということではなく全体のイメージとして。とても魅力がある民間のドライブインもありますので誤解のないように)
さらに施設は老朽化して、大規模に修繕できるほどの余力があるドライブインはほとんどないので、綺麗なトイレなど充実した設備を持つ道の駅が選ばれています。

また、情報発信機能としても観光情報をはじめ地元の特産品販売や地元のグルメは人気が高く、「地元で採れた農産物、酪農品、お土産」「地元ならではのグルメ」の人気が高まり道の駅を訪れるのが目的にもなりうる施設が多くあります。

今の観光業界は「団体から個人へ」のシフトがトレンドであり、個人客をどれだけ集客ができるかが生き残りをかけて重要な要素になっています。
道の駅はその流れに沿った発展をしているように感じます。
道の駅でも施設によってその充実度は様々ですが、地域の魅力発信を強化している道の駅は年々増えてきているので「訪れる価値のある」道の駅は多くなってきています。

道の駅はその土地を知るための有効な手段

道の駅をめぐることをツーリング&ドライブの目的にすることで、広い北海道をくまなく知ることができてメジャーな観光地だけでなはい北海道の魅力を発見することができるでしょう。

私は単身赴任生活が始まった初年度に道の駅を全てめぐることで今まで知らなかった土地をたくさん知ることができました。
道の駅スタンプラリーを制覇することが目的だったため、時間に追われてじっくりと滞在できた場所は多くなかったですが、「また行ってみたい」「後で詳しくその土地について知りたい」という興味がわいた地域は少なくありません。

北海道ではバイクで走れる期間は一年のうちわずか半年なので、その半年で道の駅全制覇は容易なことではありませんしスタンプを押して回るのが忙しすぎて道の駅をじっくり見ることができずに「その土地を知る」という目的に叶う周り方ができなくなってしまうため1シーズンで周り切るのがベストな選択肢とは言えませんが、数年かけても全ての道の駅をめぐることを目的にするのは悪くないと思います。

あなたも道の駅を通じて知られざる北海道の魅力に迫る旅に出ませんか?

(出典:国土交通省ホームページ

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