【北海道ツーリングに行こう!】気をつけるべき10のこと(走行編)

ツーリング

ツーリングは楽しさいっぱいですが、危険もいっぱい?
北海道ならではの気をつけるべき10のことを、北海道生活4年目の視点で挙げてみました。

1.道路の状態が悪い

ツギハギの道路。縦のクラックやワダチにも注意です。

北海道を走ってまず最初に感じたことは道路状況の悪さです。
デコボコ(穴だらけ)、クラック(割れ目)、ワダチが深い、路肩がモロい。
もちろんすべての場所ではないですが、こんな道が至る所にあります。

理由は色々あるようですが、私が聞いた中では「夏と冬の寒暖差で道路が割れないように柔らかく作ってあるから」、「冬の除雪で除雪車が雪と一緒に道路を掘ってしまうから」とか言われています。「除雪車が道路を掘る」というのは大袈裟な表現ですが、多少はひっかいてしまうようです。横断歩道や停止線などは欠けていることが多いです。

ツーリングをしていて神経を使うのが「クラック」と「ワダチ」です。
クラックは縦に入っている時もありタイヤがハマるほどではありませんが、引っかかる感じがあります。
ワダチはなかなかの曲者で、ワダチの中に吸い込まれるし、停車するときに足だけワダチの中に入ると結構な深さなので、気を抜いたら転倒します。

こんな状態なので水はけもめちゃくちゃ悪いです。
北海道の道路は雨が降るとすぐに水たまりができます。
対向車の大型トラックが盛大に水しぶきをあげながら走ってきたら、頭の上から大量の水をかぶる覚悟を決めましょう。

道路状態の悪さは高速道路でもたまにあるので注意が必要です(70km制限区間の道路が荒れていることが多いです)

2.制限速度がコロコロ変わる

同じ道を走っていても一般道なら法定速度の60kmから50km、40kmと目まぐるしく制限速度が変わっていきます。
基本的には住宅地など建物が多い地帯に入ったら40kmになります。
1車線だけど余裕で車2台が横並びで走れる広さで、ものすごく見通しが良くても40km制限になったりするので、「こんなに見通しがいいのに40kmで走るの?」と思うかもしれません。
北海道の田舎はドラクエみたいに「町」と「草原」がはっきりしているので慣れてくれば、(そろそろ制限速度変わるな)と思うようになるのですが、速度標識を見逃すと大変なので注意をしましょう。

3.警察の取り締まりが多い

交通事故が多い北海道は、警察の取締りも多いです。主に取り締まりが多いのは、
・制限速度が切り替わった直後(市街地に入るところ)
・見通しの良い直線道路
です。

私は市街地に入るところで制限速度の切り替えに気づかずスピード違反で1度捕まりました(泣)
覆面パトカーも多いです。
覆面パトカーは、「こんなところ誰もいないよ」と思うような田舎道にもしっかりいます。
人気の観光地や空港付近も多く、よくレンタカーが取り締まられているのを見て「せっかく楽しい旅行に来たのにかわいそうだな…」と思います。

地元のライダーたちは取り締まり場所をよく知っているので、心配になるぐらいスピードを出して走っていても急に減速したりしています。
状況をよく知らない旅人ライダーが調子に乗ってハイスピードで走り続けていると捕まってしまうので、慎重に走りましょう。

たまに対向車がライトを点滅して取り締まりの存在を知らせてくれる時があります。そんな時は「この先取り締まりがある」と思ってより慎重に走りましょう。
私はこれで何度か救われています。
(取り締まられた時もトラックが知らせてくれたのですが、何のことか気づけませんでした)

4.動物の飛び出し

エゾシカやキタキツネに会うのは日常茶飯事。飛び出しに注意しましょう。人懐こいキタキツネがいても餌をあげないように!

スピードの出し過ぎはダメだなと思ったのが動物の飛び出しです。
田舎に行くとエゾシカやキタキツネが出てくることは珍しくありません。
エゾシカはこちらに気付いてもすぐに動きません。急に出くわすとパニックを起こして道路脇に逃げないで道路の真ん中に飛び出てしまうこともあります。
エゾシカの蹄はアスファルトでは滑ってしまうので機敏に動けないようです。

大人のエゾシカに衝突したら大事故につながります。
私の知人でクルマで夜走っていたときにエゾシカと衝突して廃車になったと言っていました。
バイクでぶつかったらこちらの命が危ないです。

キタキツネなどは轢かれてかわいそうな姿で横たわっていることがあるので、動物を傷つけない優しい走りを心がけましょう。

エゾシカとの衝突現場を目撃しました。ぶつかったのはライダーです。バイクのフロント部分は割れて、ハンドルは折れていました。ライダーはすでに救急車で搬送されたあとです。無事だといいですが…。エゾシカも不幸ですね。

5.虫が巨大&多い

北海道ツーリングは最高に気持ちいいのですが、私が唯一我慢できないのが虫の多さ&巨大さです。夏になるにつれてどんどん巨大化していきます。

私の愛車・アフリカツインはスクリーンが大きいのでバイクがほとんど受け止めてくれますが、腕、肩、ヘルメットは被弾します。
高速道路ではスピードも上がっているので一瞬で虫が破裂して、SF映画に出てくるモンスターの体液みたいな緑色の液体をいろんな部分で被弾してものすごく不快です。

カウルが低いスポーツタイプのバイクやネイキッドなどカウルがないバイクの人は全身虫まみれになることは間違いありません。
シールドがないヘルメットだったらうかつに口も開けられないし、虫が顔に直接当たったら相当痛いはずなので、虫嫌いの私からは顎まで隠れるシールド付きのヘルメットを強くお勧めします。
フルフェイスでも首に当たったりすると赤く腫れてしまいます。

虫の体液はタンパク質なので簡単には落ちません。気になるからといって走りながらグローブで軽く汚れを拭こうと思ってもグローブが汚れるだけで解決しません。
虫汚れ専用のウェットシートがバイク屋さんで売っていますので準備しておきましょう。気になる人は1日に何回もバイクを拭くことになりますよ。

とにかく虫は、本当に、嫌っ!!

6.夜は真っ暗&虫が「超」多いっ!!

町から外れると夜は街灯がないので真っ暗になります。
高速道路も暗いです。
私は登山をするときに深夜にクルマで移動することがあるのですが、本当に真っ暗で怖いです。
ナビでどちらに曲がるのか見ながら運転しています。
峠道に行くと、真っ暗な中、エゾシカやキタキツネの目がキラリと光っていて怖いです。
それだけならいいですが、道路に飛び出していたら大変です。

また北海道では夜、歩行者が轢かれる事故がよくあります。
運転していてわかるのですが、歩行者がほんとに見えません。

バイクの時期は夕暮れ時が一番多いと聞きます。
自分と歩行者の安全のためにも暗くなる前に目的地に到着しましょう。

そして、何より虫がとにかく多い!
ツーリングで暗くなるまで走っていると、目的地に着いたときにはバイクの前面は虫だらけです。

ちなみに、トンネル内も暗いところが多いのでヘルメットのシールド選びも気をつけましょう。

7.サイドスタンドが道路に埋まる

私のアフリカツインはサイドスタンドエクステンションを装着しています。重たいので停車した後に板を敷くのが大変なので…。

道路が柔らかいので、サイドスタンドが道路に埋まる時がよくあります。
道路にスタンドの跡をつける程度ならいいのですが、バイクが転倒する時もあります。
バイクを停車させたら一度地面の様子を見て、「危ないな」と思ったら木の板や潰した空き缶などおきましょう。サイドスタンドエクステンションなども有効です。

8.ガソリンスタンドに定休日がある

ガソリンスタンドの看板があって「この先50km」と書いてあることはザラにあります。
(コンビニも「この先20km」なんて書かれています)

民家のないエリアだと50km以上ガソリンスタンドがない時があります。

そしてやっと辿り着いたら「定休日」もしくは「廃業」ということも珍しくありません。
田舎に行くと日曜日がお休みのスタンドが多いようです。
また、営業開始が遅かったり、終了が早かったりもします。
田舎に行けば都会のように24時間とか、深夜まで営業しているスタンドは皆無です。

とにかく給油は早め早めにしましょう。
1日の終わりには給油をするのを習慣づけた方がいいかもしれません。
ガソリン携行缶を持つのも一つの方法ですが、私が北海道を4年間走っていてそこまでの必要性は感じていません。冷や冷やしたことは何度もあります。私の愛車は満タンで420kmぐらい走ります。タンクの小さいエンデューロバイクは少し心配かもしれませんね。

高速道路はガソリンスタンドを併設しているSAが極めて少ないので注意しましょう。

9.地元ドライバーのスピードとマナー

「北海道民は運転マナーが悪い」とよく言われます。
他の地域をあまり知らないので「北海道民」だから悪いのかは分かりません。人それぞれですよね。ただ、こんな経験はよくあります。

ウインカーを点灯させずに曲がる・車線変更する

特に高齢ドライバーや農作業車が多いように感じます。
2車線でゆっくり走ってるから追い越そうかな?と思っていたら急に曲がる時があります。
農作業車は畑から畑へ短距離を移動し、普通の車では入っていかない細い農道に突然曲がったりするので油断禁物です。

よくあおられます。制限速度で走っているぐらいではあおられます。高速道路もやたらスピードを出す人が多いです。捕まったら間違いなく一発免停レベルです。
一般道でも100km/hくらい出しているドライバーは普通にいます。
そんな時は黙って道を開けるのですが、譲ってもいないのに無理やり追い越そうとするドライバーもいます。

こういったドライバーに付き合っていたらキリがないですから、平常心が大事ですね。

10.すり抜けはご法度?

大都市で走っているライダーがすり抜けする姿はよく目にしますよね。
渋滞しているところをすり抜けたり、赤信号でスーっと前に出て行ったり。

北海道ではすり抜けされることがあまりないのか、中にはとても苛立つドライバーがいます。
私自身は、北海道の渋滞はそれほどストレスがないし、ツーリングの時はパニアケースを両サイドに飛び出させて走っているのですり抜けはしていません。

ゆとりを持って走りましょう!

スピードも、時間も、ガソリンも、とにかくゆとりを持つことが一番ですね。
北海道は渋滞もほとんどないし、信号も少ないですから無理な計画さえ立てなければほぼ予定した時間には目的地に到着できます。

安全に走って、交通トラブルがないのが楽しいツーリングの基本ですね!


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