前室が広いだけじゃない!室内も広くてあまりの快適さに感動!!
これまでずっと山岳用テント、モンベルの「ステラリッジテント2型」を使っていましたが、今シーズン新たに小川キャンパルの「ステイシーst2」を導入しました。
山岳用テントから住み替えた(?)感想としては「なんて快適なんだ!」の一言に尽きます。
収納時の大きさや重さというデメリットを差し引いても、バイクに積めるならステイシーst2は旅するライダーにお勧めしたいテントです。
山岳用テントとツーリングテントの違いとは
登山でテントに求められること


荷物を全てザックに入れて行動し、過酷な気候の中で使用する山岳用テントは快適さよりも「軽さ」と「丈夫さ」が求められます。
- 体力の消耗を最小限にするために求められる軽さ
- 荷物を少しでも減らすために必要な収納時のコンパクトさ
- 強風にも耐えらえる丈夫さ
- 過酷な状況でも素早く設営、撤収できるシンプルさ
これらの条件を満たすテントとしてモンベルのステラリッジテント2型は最良の選択の一つです。
私がこのテントを購入した目的はテント泊登山をするためで、北アルプスの縦走で3,000mを超える高地でのテント泊やマイナス15度を下回る環境での積雪期のテント泊登山でもその実力を発揮してくれました。
テントには煙突も付いているので悪天候の時は(入り口とフライシートを開けながら)テント内で食事の準備をしました。食事の準備といってもお湯を沸かすだけですが。
山の中にある限られたテント泊スペースでは1人で寝るのに大きなテントだと迷惑なので、ある程度のコンパクトさも必要です。
撤収時もテントの中でテント以外の装備をザックの中に収めてから最後に素早くテントを撤収します。強風に煽られて飛んでいってしまうと翌日の寝床がなくなってしまうのでいかに素早く大雑把でも収納袋にテントをしまえるかが重要でした。
テント内は狭いものの2人用を1人で使う分には十分でしたが、天井が低く中でのんびり過ごすには窮屈です。でも、登山の時は食事が済んだらすぐに寝て、起きたらすぐ行動するのでそれほど居住性は必要ありませんでした。
キャンプツーリングでテントに求めること
一方、キャンプツーリグになるとバイクに荷物を積むので体力的な観点から軽さを求める必要はなくなり、バイクに積載さえできればよくなり、設備の整ったキャンプ場で快適なキャンプができるスペックが欲しくなります。
- テント内でも快適に過ごせる広さと天井の高さ
- プライベート空間を確保でき、雨の日でもテントの外で過ごせる前室の広さ
- バイクに積めるだけの収納のコンパクトさと適度な重量
4年間、山岳用テントでキャンプツーリングをしてみて
はじめはテントだけでキャンプしていました

札幌に単身赴任でやってきてから本格的にキャンプツーリングを始めたのですが、最初の頃はテントだけで過ごしていました。
- テントの外のプライベート空間が全くない
- テントに入りきらない荷物が野ざらしになる
- 雨が降ったら狭いテントに篭らないといけない
最初の1年はこれで過ごしていたのですがさすがにもう少し快適にキャンプをしたいので、2年目のシーズン途中からタープを採用しました。
山岳用テント+タープでのキャンプ

タープを使うようになると一気にキャンプでの快適さが増しました。
- テントの外でのプライベート空間が確保できる
- 雨の日でもテントの外で過ごせる
- テント内に収まらない荷物も濡れない
- タープの下にテントを設営すればテントが濡れない
- タープの下で撤収すれば荷物が濡れない
山だとみんな小さいテントで過ごしているので気にならないのですが、大型のテントを構えるキャンパーの脇で自分の姿をさらけ出して過ごしているのは少し抵抗がありました。
タープを張ることでプライベート空間が確保されました。
山岳テント+タープの組み合わせはある意味「キャンプをやり込んでいる本格派」というイメージも出て(私が勝手に思っているだけ)、このスタイルは結構好きです。
これを最終形態とするのも悪くないと思います。
私はこのスタイルで2シーズンと半分を過ごしました。
前室が広いテントが欲しくなったある日のキャンプツーリング
ところが、ある日のキャンプでこのスタイルにも問題が出てきます。
それは2020年最後のキャンプツーリング。気温が低く雨はみぞれに変わり、強風が吹いていた日のこと。
タープを張ろうとしたら強風でなかなか張れず、最終的にはタープのポールが曲がり使えなくなってしまいました。その日はテントから少し顔を出してなんとか食事をしましたが、かなり過酷な一夜になりました。

もともとタープを張るのは以前からいくつか気になる点がありました。
- ロングツーリングで疲れている時にタープを張るのは手間がかかる
- 混雑しているキャンプ場でタープを張るとスペースをとってしまう
設営できる空間があり、設営を済ませてしまえば快適なのですが、特に設営にかかる時間は場合によってはストレスになることがあります。また、タープの張り綱はかなり広範囲にスペースが必要なので狭いスペースでは設営に苦労します。
ステイシーst2を導入し、タープを張らずにプライベート空間が確保できました

これらの問題を解決するためにやはり前室が広くてタープを利用しなくてもテントの外でプライベート空間を確保することができました。まるで押し入れの中に収まっているかのような適度な窮屈さが私にはたまりません。
ステラリッジテント2型とステイシーst2のスペック比較
ここで、この両者のテントをスペックから比較してみます。
ちなみに私のステラリッジは2013年ごろに買った旧型で現行モデルのスペックとは多少の違いはありますが、ほとんど変わらないと思います。大きく変わったのはポールがスリーブ型から吊り下げ型になり、入り口の場所が変わった点です。
ステラリッジテント2型 | ステイシーst2 | |
サイズ | 幅130cm×210cm、高さ105cm | 幅150cm×220cm、高さ120cm |
前室の広さ | 前の張り出し55cm 幅はテントとほぼ同じ130ぐらい | 幅230cm、高さ130cm 奥行きおよそ150cm |
重さ | 1,650g | 3,900g |
収納サイズ | φ14x31cm(幕) φ5x41cm(ポール) *旧モデルのスペック不明のため現行モデル | 52×19×19cm |
居住性は圧倒的にステイシーst2に軍配!(当然ですが)


スペックでも大きさの違いはわかると思いますが、写真で比較してみます。
*そもそも目的が違うので比較するようなことでもないのですが、キャンプ場でのんびりしたいならステイシーst2が良いに決まっています。
バイクと比較すると大きさの違いは一目瞭然です。ステラリッジテント2型の方が地面に這いつくばっている感じです。天井も急勾配なので高さ105cmと言ってもその高さがある部分は頂点のみです。テント内ではあぐらをかいて座るのが精一杯です。ステイシーst2は全体的にずんぐりしていてテント内でも膝を立てて着替えることができます(腰をかがめることになりますが)。
前室はステラリッジテントはテント本体の入り口あたりから前に張り出しているので顔を出すと前室のファスナー頂点から頭が出てしまいます。わずかに靴が置けるかどうかですが、バイクのブーツは置けません。
ステイシーst2はご覧の通りの居住空間です。
ステイシーst2のいいところ
前室が広い&高さがある
前室の広さが最大の特徴なので、ここを真っ先にあげてしまいますが、縦幅、横幅の広さだけでなく高さがあるのがこのテントのいいところです。
テント本体の高さは120cmですが、前室の高さは130cmあります。
前室用のポールをテント本体よりも高く張り出すことで空間を確保しています。
私の身長は184cmありますがグランドチェア(ローチェア)を使って座っても十分に頭上の空間があります。
前室の広いテントは他にもいくつかありますが、高さがここまである少人数用テントは数少ないです。
ステイシーst2…テント内120cm、前室130cm
ツーリングテントst(コールマン)…約210×120×100(h)cm
アメニティドームS(スノーピーク)…150×220×高さ120cm(前室の高さは不明)
ドマドーム2(アライテント)…高さ108cm(テント内。前室はテントの頂点から傾斜している)奥行120×間口210。土間(前室):奥行60cm
2人用3シーズン用ツーリングテント R227(ダンロップ)…間口210×奥行120×高さ115cm
ライダーズバイクインテント(DOD)…W200×D125×H110cm(インナーサイズ)外寸高さ140cm
NAMMATJ 2 GT (ヒルバーグ)…前室長さ185cm、高さ95cm
価格的なライバルとしてはアメニティドームSがよく挙げられます。個人的にはファミリーテントのようなイメージなので選択肢から外れました。ツーリングテントstは高さがないです。価格的にはお手頃なのですが「安いなりのテント」とショップの店員さんは言っていました。DODはバイクも前室に収められる奇抜なテントを出していますが、私のバイクは背が高いので入らないのと、ツーリングテントといいながら収納サイズが大きく、重量も5kg越えなので選択肢には入りません。ヒルバーグのテントは憧れですが高くて手が出ません。山岳テントなので高さが低いのもネックです。
ステイシーst2は価格的にはすこし高いのですが、これらのテントと比較するとサイズ感がちょうどいいように思えます。

そして荷物を置いても十分に居住スペースがあります。片側にパニアケース、もう片側にテーブルを置いても座るスペースはきちんとあります。2名で使ったら狭くなりますが、荷物を背面の前室に置けばなんとかなりそうです。


前室が3面開閉できる
前室は正面と左右3方向が開閉できます。
暑い時は全部開けて、左右どちらかにキャンパーがいる時はそちら側を閉めて、風が強い時は吹き込んでくる川を閉めて、冷えてきたら全部閉めて、とプライベート空間の確保と防寒、防風に役立ちます。
前回にするとタープほど左右の目隠しがないのですが、屋根の下にいることでプライベートな空間を主張できるのであまり気になりません。



ポールを使えばタープのようにもできる

写真のようにポールを使えばタープのようにもなります。前室を締め切ってしまうと少し圧迫感がある、フライシートをめくりあげるだけだとちょっと物足りない…こんな時はこのようなスタイルもいいと思います。
私は純正のポールを使っていますが、なんでもいいと思います。純正のALアップライトポール130cmの難点は、ポールをしまうときに長さがテントのポールよりも長いことです。130cmの高さだとテントよりも高く跳ね上がってしまうのでこの高さがあまり好みではない場合はもう少し低いポールでもよさそうです。ここまで高いと雨が降った時にテントのほうに雨が溜まってしまいそうです。
タープのようにサイドを覆っていないので、日除けとしての効果はあまり感じられませんでした。
後ろ側の前室もそこそこ広い

後部の前室もなかなかの広さです。こちらは片側しか空きませんが使わない荷物を置いたり、2人で使うなら出入り口としても使えます。私は1人で使うのでこちらのスペースを活用するシーンはほとんどなさそうです。
出入口が2カ所。どちらもメッシュにできる
大きな出入口が2カ所、どちらもメッシュにできることで通気性がとても高いです。風の通りが良いので暑い時でも快適に過ごせます。
室内も広い!
ステラリッジテントよりも幅が20cm、長さも10cm広いのでゆとりを感じます。
また、床面から頂点まで角度があるステラリッジテントは天井が数値よりも低いですが、ステイシーst2はポールが一気に立っているので空間が広くなっています。これならテント内にローチェアを置いても座れそうです。(テントの床が傷むのでやりませんが…)
テント内にもロープをかける場所が各コーナーにあり、ランタンフックもあるので物干しロープを通しておけば干しスペースができます。
カラーは2色
私のテントはカーキ&レッドですがサンドベージュもあります。ベージュの方が今っぽくて人気のようで、私が購入した時は品切れになっていましました。無いと余計に欲しくなるのですが、カーキの方が遮光性は高そうです。また、林間サイトだと自然に調和しやすいので私はこの色でよかったと思っています。
グランドシートは汎用品を使っています
グランドシートはステラリッジテント2型を使っている時から「Grabber オールウェザーブランケット」です。
テントより少し大きいので、靴を脱ぐスペースを作ることができます。
丈夫で長持ち、畳んだときもコンパクトなので重宝しています。
気になるところも…もちろんあります
山岳テントからの引っ越しなので居住空間の大きさにとにかく感動しているのですが、気になる点もいくつかあるので挙げてみます。
収納サイズはやはり大きい


ステラリッジテント2型とステイシーst2の収納サイズの比較です。
かなり違います。ステラリッジ〜の方は緩めに畳んで収納しているので、ちゃんと畳めばもっと小さくなります。ステイシーst2は使用後に自宅で乾かして、家の中で結構丁寧に畳みました。
重さは明らかに違い、ステイシーst2はお店で持った時にズシっとした重さがあり、それだけで何度か購入を見合わせて家に帰りました。
この状態のままだったら買わずに終わっていたかもしれませんが、お店でテントを立ててもらって居住空間の大きさに満足したので買いました。
バイクツーリングで使用する場合はまず自分のバイクの積載能力を確認しておきましょう。テントの快適空間を確保したことにより、他の荷物を減らさざるを得なくなる可能性もあります。
撤収も大変
山岳テントと比較したら明らかに撤収は面倒です。撤収時にテントを畳むのが面倒。
設営時は本体を立てるまでは問題ないのですが、フライシートが大きいので前後の区別がつきづらく右往左往してしまいます。これは慣れの問題なのでしょうけれど、布団カバーをつける時に内側の紐を布団にくくりつけるときのイライラに似た感情を覚えます。
雨が降っている時にもたつくとかなりストレスになりそうです。
フライシートだけで自立できるようになるオプションパーツステイシーst2用 スタンディングテープがあるのでそれがあると良さそうです。(物のわりには値段が高いので買うのを躊躇してます)
家で干すのも大変
私は現在単身赴任でワンルームマンション暮らし。なぜかベランダに物干しスペースがないので、浴室乾燥を利用しています。テントもそこで乾かすのですが大きくて乾かすのが大変です。広い物干しスペースがある方は問題ないですが、一人暮らしの方などは自宅でのメンテナンススペースがあるかどうかも購入時に確認しておく必要があります。
前室を全て閉じても隙間風を感じる
夏の暑い時は気持ちいいと思いますが、北海道は夏でも夜は結構冷えます。春、秋は震える寒さです。
前室を全て閉め切れば寒くないかな?と思っていましたが、意外と地面との間から風が入ってきます。寒い時期のキャンプでは油断しないで防寒対策が必要です。
強風にどこまで耐えられるか心配
背が高いということは風に弱い、ということにもなります。
広い空間を確保するためポールも長いので強風にどこまで耐えられるか心配です。テントの大きさの割にはちょっとポールが華奢な印象があるので今後の検証が必要になります。
結論|ステイシーst2を「買ってよかった!」
キャンプツーリングでは居住性も大事だけどコンパクトな収納も重要なので、何度も何度もホームページを調べたり、実物を持って見て、長い間購入を躊躇していました。
しかし、今回思い切って買って実際に使ってみてその快適さに驚き、「いいテントを買ったな」と感じることができました。
幸い、私のバイクは荷物がたくさん積めるので積載問題はクリアできましたが、購入を検討される方は収納サイズをよくチェックした方がいいと思います。
このテントならキャンプツーリングだけじゃなく、夫婦2人で普通にキャンプをする時にも使えそうです(私の妻はキャンプが嫌いなので実現させるにはかなりの努力が必要ですが)。その時はタープを張って少しスペースを広げるとより快適になりそうです。
今シーズンはこのテントで北海道でのキャンプツーリングを楽しみます!
コメント